データ収集、画像アノテーション
コンピュータービジョンを活用した
スマート在庫管理
「DataForceは最高のパートナーでした。 チームメンバーは有能でコミュニケーションにも優れており、要望や要件に変更があっても受け入れてくれる経験と能力がありました。 これにより、 300+ のリキュール製品のデータセットを90%~95% の精度でモデル化し、ワークフローと販売分析に関する特定のユースケースを解決するために収集した他のメタデータと連携しています。 DataForceが私たちの要件に合ったサービスを提供してくれたことに、とても満足しています 」
– Aapya Solutions、CEO、Ramesh Tirumala氏

課題
Aapya Solutions社は、在庫管理で起こる様々な問題を解決するスマート在庫管理システム「Eyes on Shelves」の開発会社です。 多くの小売業者にとって、在庫精度、棚の在庫状況のリアルタイム可視性、製品の損失、および棚状況の手動監査にかかるコストは言うまでもなく、日々の課題としてよくあります。 コンピュータービジョンの分野で高い技術を持ち、すでに在庫情報活用プラットフォーム「Vision-37」をリリースしているAapyaは、同社サービスのスピードと収集データの質をさらに向上させるためのパートナーを探していました。収集したデータでモデルを訓練し、24時間365日体制の一貫した在庫管理を顧客に提供するためです。
コンピュータービジョン市場の将来と展望
「私自身の経験なのですが、自分のお気に入りの商品がどこの店にも在庫がなかったことがありました。食料品店から酒店、コンビニまで、あらゆる店を探し回りながら、私はこの課題を最新のテクノロジーで解決しようと決意しました。 その課題を解決するための時期と状況が、いよいよ整ったと感じています」
– Aapya Solutions、CEO、Ramesh Tirumala氏
ScienceSoft社の調査によれば、コンピュータービジョン分野の市場規模は、2030年にはグローバルで410億1,100万十億米ドル、年平均成長率(CAGR)は16%にもなる見込みです。
この市場の成長を牽引しているのが、コンピュータービジョンを利用した棚卸しソリューションです。この種のソリューションは、製造業や小売、ヘルスケア、物流など、さまざまな業界で活用されているのです。 成長の背景には、どの業界にも共通する課題があるためです。棚卸し業務を迅速かつ正確に行うこと、人件費や設備費を抑えること、在庫補充にかかわる的確な意思決定を下すことなどは、どの業界でも求められています。
米国内だけでも酒店は4万店以上ありますが、Aapya Solutionsでは自社のソリューションを飲料業界の中だけにとどまらず、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアといった隣接業界にも広げていくことを目指しています。
「Aapyaのように、業界の既存の枠組みをイノベーションで乗り越えようとする『ディスラプター(破壊者)』と呼ばれるような企業と仕事をするのは、とてもよい刺激になります。 今回のプロジェクトでは、ニッチなデータを収集・アノテーションするサービスによって、データのボトルネックを解消することが必要でした。業界で最も柔軟でカスタマイズ性の高いソリューションを提供する私たちは、まさにうってつけだったといえるでしょう。 今回の案件は私たちにとって、Aapyaの有能なチームと一緒に仕事ができることだけなく、在庫管理の業界にAIで新風を吹き込むという大きな機会に参加できるという意義もありました」
– DataForce、AI担当ディレクター、Kris Perez
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Aapya Solutionsの場合、コンピュータービジョンという新しいテクノロジーを活用するため、質の高いデータをモデルに学習させ、性能の向上と知識の構造化を図る必要があります。また、成長著しいスタートアップ企業という同社の特性上、顧客データの保護にも重点的に取り組む必要があります。 DataForceへのご依頼内容は、新たなデータインフラの構築のため、データを大規模に収集し、アノテーションすることでした。
まずはAapyaの本社が置かれたフロリダ州タンパのベイエリア周辺で、業務委託の準備を行いました。具体的には、データ収集の流れとQA(品質保証)のプロセスを構築し、データ収集のプロジェクト管理体制を整える必要がありました。
その際、DataForceが開発した独自プラットフォームのワークフローを活用し、データの収集からアノテーション、納品に至るまでがシームレスに流れるようにしました。また、データセキュリティにも十分配慮されています。 この段階で行われた作業を列挙してみましょう。
- 各通路の陳列コーナーの画像と、各陳列棚のボトルのバーコードを収集
- ボトル1点につき最大8件の属性を付与
- ボトルとバーコードについて、それぞれポリゴンとバウンディングボックスを用いて分類
次の段階では、DataForceコミュニティネットワークを活用して、指定された酒店に3日間にわたって通い、300種あまりの商品について画像とバーコードを収集できる作業者を探しました。
ここで課題となるのは、各属性をデータタイプに正確に対応させつつ、データの収集とアノテーションにかかる時間を短縮することです。 この課題に対応するため、3つの変数(通路番号、棚番号、棚の中での位置)を利用するワークフローを新たに構築しました。 担当作業者は、写真を撮影後、モバイルアプリ「DataForce Contribute」を使って直接クラウドにアップロードします。このとき、1種類の写真タイプに対して、上記の3つの変数、さらに対応する属性(ブランドや内容量など)を入力すると、同じ属性情報を2度入力せずに済む仕組みです。 この方法を用いることで、データの収集とアノテーションにかかる時間が短縮できるだけでなく、サービスを利用するお客様のコストも圧縮できます。さらに、データ品質の向上や、手入力で膨大な作業が生じるリスクを回避する効果も期待できるでしょう。
画像の収集を一通り終えたあとは、ボトルはポリゴン、バーコードについては四角形のバウンディングボックスを用いて、すべてのデータタイプにセグメンテーションを実施しました。
ここで、DataForceのテクノロジーチームが作成したスクリプトベースのソリューションが投入されました。これは、座標を読み取って、アノテーション対象のすべての画像タイプとセグメンテーション領域に属性を付与し、YoloV8フォーマットを生成するスクリプトが作成できるもので、DataForceで対応するのは初めてでした。
結果
その結果、陳列通路の写真6点、ボトルの画像350点あまりが、次のようなデータに整理されました。
画像356点
属性2,800件
セグメンテーション700件
さらに、お客様からのご依頼で、同じ通路とボトルを広角レンズで撮影した画像のセグメンテーションも行い、これにより新たに468件のセグメンテーションと合計1,404件の属性(最初の作業分と整合をとるため、セグメンテーション1件につき3件の属性を付与)が追加されることになりました。
高いデータ品質が要求されたため、DataForceは収集データの80%、アノテーションデータの84%をサンプリングにより検証した結果、収集データについては98%、アノテーションデータについては97%が基準に達していると判定され(検証対象となったのはポリゴン/バウンディングボックス500点あまり、属性5千件あまり)お客様側でも合格率は99.8%となりました。
わずか1カ月足らずのうちに、プロジェクトはすべて完了しました。
今回のプロジェクトにより、Vision-37プラットフォームがリアルタイムかつ質の高いデータで効率化を実現し、さらなる進化を遂げました。Aapyaの次なる目標は、小売業者の売上と純利益を押し上げるデータを提供することで、店舗を訪れる顧客の体験を向上させることです。 DataForceは今回、Aapyaのパートナーとして、データ収集とアノテーションを通じて、破損・紛失した商品に関する貴重な情報も提供することができ、在庫関連作業の負担軽減に貢献することができました。 今後も、DataForceは、引き続きAapyaに必要なデータを供給し、Vision-37プラットフォームやプロセスの洗練度を高め、サービスを地域から広域、さらに全国へと拡大することに貢献することを目標にしています。
DataForceとのパートナーシップにより、Aapyaは2023年末から2024年のQ1ごろには、いち早くソリューションを導入した酒店が収入源となりそうだと予測しています。 この動きが他の店にも拡大すれば、2024年末までにはビジネス目標が達成できる可能性があり、大いに期待しています。 Aapyaは、DataForceのような企業と手を組むことで、この分野のトッププレイヤーになれると考えています。私たちは、コンピュータービジョンの他にも、データ収集、データ準備、データクレンジングや、物流の関連領域についても、すでに細かいニュアンスまで理解を深めているからです」
– Aapya Solutions、CEO、Ramesh Tirumala氏
DataForceは、全世界に100万人以上のメンバーと、250以上の言語を網羅する言語スペシャリストからなるグローバルコミュニティを擁しています。 DataForceは独自のプラットフォームですが、お客様やサードパーティのツールを使用することも可能です。 これにより、お客様のデータを常に管理下に置くことができます。